更新日:2024.04.15
ここでは「なぜ点鼻薬は効くの?」という疑問にフォーカスしてみましょう。これを知るためには、鼻の構造やはたらき、鼻づまりのおこる原因を知る必要があります。
目次
そもそもなぜ鼻づまりはおこるの? ~鼻づまりの原因~
鼻の構造とはたらき
鼻の内部は鼻腔および副鼻腔からなります。呼吸により取り込まれた外気は粘膜・粘液によって異物を取り除かれ、加温・加湿をうけることで、清潔で温かな空気として肺に送り込まれます。しかし、鼻腔で異物を感知すると、くしゃみ・鼻水を起こし、異物を排除しようと反応します。
鼻づまりのおこるメカニズム
それでも排出できなかった場合、鼻づまりを起こし、それ以上の侵入を防御しようとします。この鼻づまりは効率的に異物を取り除くために、鼻腔内の“鼻甲介(びこうかい)”という粘膜が毛細血管を拡張させ、腫れた状態にしたことが原因となっているのです。異物が花粉・ハウスダスト等による場合がアレルギー性鼻炎、ウイルスや細菌感染が原因の場合が急性鼻炎と呼ばれます。
鼻づまりの患部に ~直接はたらく点鼻薬~
点鼻薬のメリット・デメリット
点鼻薬は、有効成分を直接、症状の発生部位に作用させることで鼻づまり、鼻水、くしゃみなどに効果をあらわします。
直接鼻腔に作用するため「効果の発現が速く、実感もしやすい」「中枢性、全身性の副作用が少ない」「症状がつらいときに、場所を選ばず使えるため、利便性が高い」といったメリットを持っています。
一方で、「しみるなど一時的な鼻の刺激感があらわれることがある」「鼻腔に差し入れるため、初めて使うときに抵抗を感じる方が多い」「効果の持続時間が短いものがある」といったデメリットがあります。
これらのメリット・デメリットを踏まえ、内服薬との使い分けや併用を行うことで、より症状の緩和に期待できます。
市販されている点鼻薬は、「局所作用型」
点鼻薬には、局所的な効果を期待して鼻腔の患部に直接作用させる「局所作用型」と、鼻粘膜から直接血管に成分が吸収され、全身循環に入り作用する「全身作用型」がありますが、ドラッグストアや薬局・薬店で購入できるOTC医薬品の点鼻薬は、鼻炎用の「局所作用型」のみとなります。
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