花粉症で最も多いのは、スギ花粉によるものです。スギは、九州から北海道まで日本全国に植林されているため、花粉との接触を避けることが難しい木です。そのため、毎年多くのスギ花粉症の人々を悩ませています。
今回は、花粉症の症状に苦しむ人たちのために、スギ花粉が飛びやすい注意すべき日や在宅・外出時の対策についてご紹介します。
目次
スギ花粉が多いのはこんなとき
スギ花粉は、2~4月の春先になると雄花が開花して花粉が飛び始めます。しかし、暖冬により温かい日が続くと例年よりも早く雄花が開花し、1月ごろから花粉が飛び始めることもあります。飛散が始まって1週間ほどで花粉量が増え、その後4週間程度が花粉のピーク時期です。
花粉症の症状や発症を抑えるためには、いかに花粉を避けるかが重要です。スギ花粉が多く飛ぶ時期の、下記のような日には特に注意をしましょう。
【花粉が飛散しやすい天気】
- 晴れていて気温が高い日
- 空気が乾燥していて風が強い日
- 雨上がりの翌日
- 気温の高い日が数日続いたあと
また、気温が上がる午後1~3時ごろは、1日の中でも花粉が飛びやすい時間帯といわれています。天気や時間を考慮しながら予定を立てたり調整したりしましょう。
家にいれば安心?花粉症の人が自宅で気をつけること
花粉の飛散量が多い日は、できるだけ外出を控えるのがおすすめです。しかし、家にいるから全く花粉と接触しないというわけではありません。
その要因のひとつが換気です。スギ花粉の季節に窓を全開にすると、大量の花粉が室内に入ってきます。感染症予防などで換気は必要ですが、窓を開ける幅を狭める・レースのカーテンを引くなど、室内に花粉が入り込みにくいような対策が必要です。換気をする際には気を付けましょう。
そのほかにも、外に干した布団や外出時の洋服に花粉が付着し、それを室内に持ち込むケースもよくあります。室内に入り込んだ花粉ももちろん症状を引き起こす原因となるため、花粉シーズンは掃除や洗濯を普段以上に行うようにしましょう。
花粉量が多いときの外出はしっかりと予防を
花粉に悩む季節でも、仕事や学校などで決まった時間に外出しなければならない人は多いでしょう。自宅で過ごしたくても外出が必要な場合、できるだけ対策をとったうえで外出することが大切です。花粉の飛散しやすい温かい時間帯(お昼前後)の外出は避ける、マスク・メガネの着用をする、洋服は花粉が付きにくい素材を選択するなど、外出前からできる準備があります。準備を怠ると、症状を悪化させる可能性があるため決して侮れません。
また、花粉症の症状があらわれ始める時期がわかっている場合は、あらかじめ花粉症の薬を手元に準備しておくのもよいでしょう。症状が出始めたらすぐに鼻炎用の内服薬や点鼻薬が使用できるようにしておくことで、日常生活への支障を最小限に抑えることができます。
スギは日本全国にあるため、花粉との接触を避けることは困難です。花粉が飛びやすい日や天気を知り、日常生活ができるだけ快適に遅れるように対策や薬を上手く活用してみましょう。
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